2019/01/22
ガンフィニッシュワークショップ 東京マルイ パイソン4インチ ガンブルーカスタム編(2)【2019年2月号掲載】
トイガンを塗装で美しく仕上げるGUN FINISH WORKSHOP(ガンフィニッシュワークショップ)
塗装をメインにカスタムテクニックやアイデアを紹介する本コーナー。今回は東京マルイのガスリボルバー「コルトパイソン.357マグナム 4インチ」(¥14,904)を題材に、ガンブルーカスタムにチャレンジする。後編では各部のカスタマイズに加え、塗装やブルーイングの方法について解説していく。
今回のカスタムポイントは(1)ガンブルー塗装のポリッシュ仕上げ、(2)天然シタングリップへの交換、(3)精密インナーバレルと強化バルブによる性能アップ、(4)アキュラシーカート仕様に変更の4点。
亜鉛ダイキャストのトリガーとハンマーは下地処理をしてガンブルー液でブルーイングする。ブルー液は強アルカリ薬剤で人体に付着すると有害なので、保護手袋&保護メガネを必ず着用しよう。ブルーイングは実銃の表面仕上げにも使われているテクニックで、金属部品のリタッチにも応用できるので習得しておきたい。
フレームやアウターバレル、シリンダーなどのABS製パーツは下地処理をしてからスプレー塗料で塗装する。ABS製部品は意外とヒケているため、しっかり平滑になるように下地処理をしておくことが仕上がりの美しさへとつながる。また、スプレー塗装は薄く塗り重ねていくことがコツだ。
今回は手間と時間のかかるカスタムだが、カスタムショップに依頼すれば数万円もかかる作業内容なので、チャレンジする価値は高い。自ら手を加えた銃は愛着も輝きも増すのだ。
■使用塗料とパーツ
左からブルースチール(¥2,900)、メタルブルーコート(¥3,500)、キャロムガンブルー(¥2,400)
左から東京マルイパイソン用シタンチェッカーグリップ(¥9,500)、マルイNEWパイソン 357アキュラシーカート(¥5,900)
上からマルイパイソン4inインナーバレル(¥2,000)、マルイNEWパイソン パワーバルブ(¥1,500)
塗料・パーツのお問い合わせ:キャロムショット
■カスタムパーツの装着
1.インナーバレルからシリンダーストッパー、ストッパーリング、ホップパッキンを外し、精密カスタムバレルと交換
2.チャージタンクにガスが残っていないか確認し、放出バルブを抜き出してカスタムバルブと交換する
■ハンマー&トリガーのブルーイング
3.亜鉛ダイキャスト製のトリガーとハンマーはまず金属ブラシでこすり、表面の黒染めを落とす
4.金属ヤスリでトリガーとハンマーのパーティングラインを落とし、サンドペーパーとモーターツールで表面を整える
5.さらにモーターツールでバフがけし、表面をピカピカに鏡面磨きする
6.磨いたトリガーとハンマーに亜鉛合金対応のガンブルー液を擦りこむように塗り、ブルーに染めていく
■ABSパーツの塗装と仕上げ
7.ABS製フレームのパーティングラインとモールドをヤスリで消し、表面を整える
8.各所の角バリをカッターで軽く落としフレーム、シリンダーの凸凹をサンドペーパー400番から800番で均していく
9.フレーム、シリンダー、サイドプレート、ヨーク、マズル、リアサイトなどのABS製パーツを中性洗剤で洗浄し脱脂する
10.乾燥したらブルースチールで下塗り。ノーマル塗装が溶け過ぎないように薄くふんわりと塗り、塗装と乾燥を3回ほど繰り返す
11.ブルースチールが完全乾燥したら800番~1000番の耐水ペーパーで表面を軽く均し、メタルブルーで仕上げ塗装する
12.メタルブルーが完全乾燥したら、細目コンパウンドで磨き上げる
■完成
13.各部パーツを組み上げ、シタンチェッカーグリップを取り付けたら完成
シリンダーにアキュラシーカートを込めれば重量感もズッシリ増す。装弾数は実銃通り6発となる
塗装とブルーイング、そしてシタンチェッカーグリップを装着したことにより、実銃のような質感と雰囲気を出すことができた
写真:川本孝
文:樋口マサル
この記事は2019年2月号 P.88~89より抜粋・再編集したものです。