本格装備を取り入れたベルトキット
「どんな任務にも携行するのは、コミュニケーションツールとメディカルキットだ」
これはデルタフォースに所属していた元隊員で、トレーニングカンパニー「シェリフ・オブ・バグダット」の創設者、シュレック・マクフィー氏の言葉だ。今回はその言葉を参考に、コミュニケーションツールとメディカルキットを取り入れたベルトキットを構築した。特殊部隊風のベルトキットを模索している方はぜひ参考にしていただければ幸いだ。
SET UP
ベルトキットのベースとなるベルトは、インナーベルトとアウターベルトを組み
合わせて使うモデルだ。インナーベルトをパンツベルトとして使用し、アウターベルトに各種ポーチを装着する。
DETAIL
オープントップタイプのマガジンポーチは、ストレスなくマガジンを抜き差しができる。特殊部隊隊員も愛用するESSTACのピストルとライフルマガジンポーチは、中に付属するカイデックス樹脂のホルダーがマガジンを保持しており、脱落しづらく、かつ迅速にマガジンを交換できる
可動式金具を縫製したストラップをベルトに固定して使用するグローブホルダー。他にもサイリュームやフレックスカフなどアクセサリーを取り付けて携帯できる
KÄGWERKSのソフトスマートフォンケースは、同社のケース付きスマートフォンを収納可能なスマホホルダー。薄幅でスムーズにスマホを収納でき、脱落防止のバンジーコードを上部に装備している。今や装備にスマホを携行するのは当たり前の時代なのだ
メディカルキットを収納したメディカルポーチは重要なアイテムだ。自分や仲間が引き出しやすいように装着するのがポイントだ。着用者自身が取り出せるだけでなく、着用者が仰向けで倒れている際も、腰から横にスライドして引き出せるポーチが主流になっている
ホルスターは特殊部隊隊員やインストラクターに使用者が増えているTrue North Conceptsモジュラーホルスターアダプター(MHA)とレッグストラップキット(LSK)を装着したフルセット仕様だ。ホルスターアダプターMHAは各ホルスターメーカーの製品と取付方法が対応しており、金属製であるため耐久性を保持したまま薄型に成功している。足に取り付けても違和感が少ない
コンパクトダンプポーチは、従来の大型ダンプポーチのように多数のマガジンを収納することは難しいが、ロールアップしてコンパクトにできるので、少ないスペースで活用できる
マガジンを収納する以外にペットボトルや各種アイテムを収納しやすい縦型デザインだ
特殊部隊隊員に装備の選択肢に自由が利くのは、その任務が特殊で高度なものであり、それに対応するために隊員のベルトキットは柔軟にカスタマイズされる。装備や装着位置まで、職種や任務に応じて違いが出ており、どれが正しいとは一概に言えない。何より重要なのは、スムーズに動け、自分が使いやすいセットアップをすることだ。特殊部隊スタイリングをする際はぜひ参考にしていただきたい。
TEXT&PHOTO:Ghost(Ghost in the Dark)
この記事は月刊アームズマガジン2022年9月号 P.63をもとに再編集したものです。