4月24日(日)、陸上自衛隊・下志津駐屯地にて、下志津駐屯地創設67周年記念行事「つつじ祭り」(※今年は一般公開なし)の予行が公開された。本予行は隊員の家族や自衛隊への入隊を考えている学生たちを対象としており、同駐屯地に所在する陸上自衛隊高射学校の模擬戦や観閲行進を間近で見ることができるというものだ。
今回我々アームズマガジン編集部は、自衛隊東京地方協力本部西東京地域事務所が主催する同予行の見学ツアーに参加することができた。その際に撮影した写真を一挙大公開しよう。

行進しているのは1カ月前に入隊したばかりの自衛官候補生たち。少し緊張した面持ちだが、気合は十二分に感じられた

一般参加者にもわかりやすいよう、車輌の種類を示す幕が掲げられている

















高射学校の「顔」とも言える87式自走高射機関砲(87式AW)。本州ではなかなかお目にかかれない車輌だ
無限軌道で土を巻き上げながら走り抜けていく。近くにいるとよろけてしまいそうなほどの震動だった
ツアー後半では下志津駐屯地を「下志津島」という離島と仮定して、離島防衛における対空防御戦闘の訓練展示が行なわれた。実弾射撃こそなかったものの、実際にレーダーやSAM(対空ミサイル)発射装置が稼働している様を間近で見られるまたとない機会である。その訓練展示の模様もご覧いただこう。
「下志津島」に敵国上陸部隊が接近中との報を受け、まずは偵察部隊が偵察用オートバイで情報収集に当たる

さらに82式指揮通信車を中心に部隊を散開させ防御を固める
11式短距離地対空誘導弾(11式短SAM)
03式中距離地対空誘導弾(中SAM)
2基の対空誘導弾(ミサイル)発射装置が稼働状態に入る
上空からは陸上自衛隊唯一の現役固定翼機、LR-2が偵察を行なう
赤いスモークが焚かれると同時に的が持ち上がる。ミサイル迎撃を想定したシチュエーションだ
各発射機からSAMが放たれた想定で白煙が焚かれる
直後、的が砕け散る。迎撃成功だ
ミサイル攻撃の失敗を受けて、敵歩兵役の隊員たちが上陸。直接攻撃を開始する
偵察部隊が再度出撃し、敵上陸部隊を阻止すべく迎撃を開始。敵も味方も空砲射撃を行なっておりすさまじい迫力だ
73式装甲車も到着。地上部隊を展開しつつ、M2重機関銃で火力支援を行なう
防衛部隊へ攻撃するべく敵航空機が飛来したという想定で赤い的が2つ登場
敵航空機撃墜のため91式携帯地対空誘導弾、通称携SAMが発射される
敵機を撃墜するも、残った一機が再度攻撃を試みる
残敵を撃墜するため、87式AWが出撃。射撃体勢に入る
機関砲が命中し、敵機は撃墜された
航空優勢を確保したことで対戦車ヘリAH-1Sが出撃し、地上部隊の援護に当たる
航空支援を受けた地上部隊が攻勢に転ずる
敵上陸部隊は完全に撤退。下志津島防衛は無事果たされた
今回行なわれた訓練展示は比較的小規模なものではあったが、それでも高射特科の隊員たちが身に着けている技術の凄まじさは十二分に窺い知ることができた。読者諸賢の方々にもその迫力の一端をお伝えできていれば幸いである。
TEXT&PHOTO:アームズマガジンウェブ編集部
Special Thanks:陸上自衛隊下志津駐屯地、陸上自衛隊高射学校、自衛隊東京地方協力本部西東京地域事務所