2022/11/01

予告動画と違う限定品 と 雑談 と

 

 

 こんにちは。タナカワークスです。
 年末・年始に向けて色々な製品が動いており、てんてこ舞いです。

 前回の動画の予告モデルとは違いますのでご了承ください(笑)
 そんな中でも限定モデルが発売されますので、そのご紹介です。

 

 

 

『S&W M68 C.H.P. “First Delivery” 6inch Version.3 Model Gun』

 

 

 昨年、トイガン大手流通問屋の共栄通商様とコラボモデル「M68」が装いも新たにモデルガンになって登場です。

 

 商品名のC.H.P.カリフォルニア・ハイウェイ・パトロールのこと。

 70~80年代に大ヒットしたアメリカの白バイ警官TVシリーズ「白バイ野朗ジョン&パンチ」で有名なあのCHPです。(ジョンとパンチは使ってません。念のため)

 M68は人道的な側面から.357マグナム弾を使用せず(警察の過剰武装との指摘があり、世論的に使用できなかったとも)、.38口径に限られていました。

 個人の裁量に任せていたため、携帯する拳銃がばらついていたようですが、このときにカリフォルニア・ハイウェイ・パトロールの隊員が携帯するリボルバーは、6インチのM68、または4インチのM67のどちらかのモデルに限定されることとなりました。

 

 また支給されるカートリッジも速く真っ直ぐ飛ぶ.38spl+P弾(現行基準で見ると+P+レベル)以外は使わないという条件でした。+Pとは火薬量を増した強装弾です。.357マグナムは採用しないが、.38splの通常弾では不満なので火薬量を増やして対抗したわけです。この本末転倒感が面白いところですね。

 モデルガンでもこのカートリッジを再現した『.38spl Wキャップカートリッジ』が付属します。(下画像。以前、アームズマガジン限定のM65PPCに付属したものと同じものです。実は本来はこちらのモデルに付属させるために開発していたものなのです)こちらのカートリッジも同時に通常品として発売予定です。

 


 さて実銃の話に戻します。1977年に誕生したこの6インチのM68は、CHPの要望で開発されたモデルであり、丈夫な.357マグナム専用フレームに、38spl用シリンダーを組み合わせ、当時存在しなかったエジェクターロッドを覆うシュラウド付き6インチバレルを新規で製作した特注品でした。またこれはその後M66の6インチの市販を前提に置いているので流用できるようになっていました。

 .38spl専用のM67と違い、M66での販売を前提としているのでバレルも太く.357マグナム対応のものとなっています。そのバレルに.38口径を示す刻印が入っています。(下画像)

 

 

 M66フレームに刻まれた”66”刻印の、下一桁に8の字を強引に打刻し”68としていました。オーバースタンプというわけです。今ならレーザー刻印で簡単に対応できますが、昔はこんな感じで対応していたようです。これも時代を感じさせますね。

 今回のモデルガンもガスガン同様、再現しています。

 

 

 また今回のモデルガン化の売りはそれだけではありません。

 “First Delivery”(初回納入)の名前が示す通り、今は無き『月刊Gun1978年6月号』に掲載された初回納入タイプを再現しました!

 

 

 上の画像がモデルガンでシリンダー下のCHP刻印が初回納入品は「C.H.P.」の「.」があるタイプ

 下の画像がガスガンでその後の納入タイプです。

 

 

 また初回納入品はグリップも一般的なスピードローダーカット(スピードローダーが使用できるように予め抉られているグリップ)のオーバーサイズ(ターゲットタイプとも)グリップでした。

 弊社がガスガン発売時に+Weight(錘付き) 木製グリップとして別売したタイプです。それを今回は標準装備して登場します!(下画像参考)

 

 

 「.38splWキャップカートリッジ」「+Weight木製グリップ」標準装備と目茶苦茶豪華版となっています。

 

 またこのグリップも前回同様、同時に別売予定です。Kフレーム・スクエアバットに装着できるようになっていますので、M67に装着しM67 CHP仕様を再現してみるのも一興です。

 

 

  このモデルとグリップともに12月中旬に出荷予定です。またこちらはトイガン流通大手共栄通商様の別注限定商品となります。

 お買い求めの方はお取り扱いがあるかどうか小売店様にお問い合わせください。

 (弊社にお問い合わせいただいても、小売店様の流通に関しては不明な為、お答えが出来ません。ご了承くださいませ)

 

 

 

 

 

 

~雑談的なもの~

 ご好評いただいているメッキモデルについての話です。

 コロナやウクライナ、この円安で弊社も材料費・加工賃・運賃が大幅に上がり、大変苦しんでします。

 弊社の協力企業も例外はなく、鍍金屋さんはかなり深刻です。

 

 鍍金の下地の銅やニッケルの値上がりに加え、ガス・電気代などの光熱費も上昇しており、また今後値段が落ち着く気配も見えません。

 他の鍍金屋を使えば良いと思われるかともいますが、トイガンに造詣が深い鍍金屋さんは少なく対応できるところが少ないのが現状です。また環境問題の観点もあるので、おいそれと新規参入できる業界でももなく、現時点では工場の数は下降の一途を辿っています。(このトイガン業界だけでなく、メッキを辞め、塗装に変更している所も多いです)

 

 今まで弊社は ABS(黒) < ABS(メッキ)HW の価格順となっていましたが、

今後  ABS(黒) < HW ABS(メッキ)の価格順に変更になると思われます。

 

 これも昔からの慣習で何故かそのままとなっておりましたが、現在ではメッキモデルのほうが工程数が多く、不良率などを計算してもHW樹脂モデルを上回ってしまっています。

 現在は弊社は慣習的なものを、見直している最中でもあり、こういった価格面も見直しの対象としています。

 ただ弊社はメッキに対してこだわりがあり、塗装ではできない独自の表現であると思っています。(このブログを書いてる人も個人的にも自社のメッキモデルが好きなのです)

 こういった問題は多々あるにしても、弊社はメッキモデルに関しては続ける方向で進めています。

 価格面にはどうしても乗ってしまうのはご了承いただきたいと思います。

 

 現行の在庫品に関してはそのままとなりますが、新製品や再生産品は値上げする方向で動いています。

 こういった内部事情を公開するのもご批判はあるとは思いますが、いきなりの変更は混乱を招くと思いますので、この場を借りてご説明させていただきました。

 この点、ご了承くださればと思います。

 

 

 また、お問い合わせの多い「ジュピターフィニッシュ」に関しましてご連絡です。

 現在、HW材の消滅の危機もなんとか乗り越えた形となりました。しかし、以前のHW材と現行のHW材は変更されて別の製品です。

 

 弊社のジュピターフィニッシュはかなりシビアな工程を踏みますので、テストを行っておりますが、思ったとおりの結果が得られず、また販売価格も以前のような価格帯でご提供できるものではなくなってしまいます。

 同等のハイエンドモデルは企画・テストしている段階ではございますが、テストには経年テストも含まれますので、今すぐ発売は厳しい状態です。

 

 よって「ジュピターフィニッシュ」に関しまして、一旦ラインナップから外し、廃盤とさせていただきます。

 

 また同等の企画が公開できるようになりましたら、ご案内致します。

 よろしくお願いいたします。

 

(※ この現段階で発表できる内容は以上です。お問い合わせいただいても詳細はご案内致しかねます。お問い合わせはご遠慮くださいますようお願い致します。)

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