2020/10/20

M11 と 11月の新製品と

 

 こんにちは。タナカワークスです。
 新製品や別注モデルもひと段落付いたと思えば、年末に向け製造業は繁忙期に入ります。弊社も年末年始はお休みですし、取引先や外注さんなどの休みの関係もあり、9月後半からは準備で慌ただしく過ごしています。

 製造業はいわゆる「年末進行」が早いんですね。

 

 何を言いたいかといいますと、

 ブログをサボっていた言い訳なんですけど(笑)

 

 ただ、年末に向け怒涛のラインナップで新製品をご用意しています。

 色々なプロジェクトが並行して進んでいますので、把握していくので精一杯なのですが、なかなか面白いことになっています。ご期待ください。

 さてそのラインナップの一部ですが、今月の新製品のご紹介です。

 

 

 新製品だらけです(笑)

 いくらバリエーションといえど毎月新製品を出す弊社の異常性に気付いてほしいです(笑)

 さて注目は「M11」「M19」でしょうか?

 何気に「M500 ステンレスジュピター」もなかなか重くて面白いモデルに仕上がっています。

 「M29」も迫力のある仕上がりとなっています。

 また人気を博した「DE.50AE」の再生産も見逃せません。

 

 さて今回はマグナムピストルだらけの中、唯一の9mmを取り上げたいと思います。

『SIG P228  ”M11”  Frame Heavy Weight

 Evolution 2 Model Gun』

 

 

 実銃は米軍が「P228」をコンパクトオートピストルとして採用したのがこの「M11」です。詳細な説明は出荷案内に記載されいていますので省き、触れられなかった点をちょっと補足しようと思います。

 「M11」P228のバリエーションの1つなのですが、米軍の要求は多岐にわたり仕様がかなり違います。

 調べていくうちに、いつもこだわる副社長の琴線に触れてしまい、過去に出していたガスガン(廃番品)の頃とは仕様がかなり変更されました(笑)

 

 

 パッと見の差異でいうと、細身のトリガーがP226を小さくしたP228のずんぐりむっくり感をシャープに見せています。

 このトリガーやテイクダウンレバー、マガジンキャッチ、マガジンキャッチプレートなどのダイカスト部品は「Cerakote」(セラコート)で表現しています。(実銃は違います)

 これは弊社ではおなじみの『鈴友』様に依頼して塗装していただいています。

 もちろん「UIDプレート」も鈴友製です。これはMk25と同様に任意の位置に貼れるよう、両面テープと一緒に箱に別に封入しています。

 

 またスライドにも注目してください。

 スライドはブラスト処理を施し粗目のざらつきのある仕上げとなっています。これは実銃の焼き付けのコーティングを再現しました。

 

 

 またデコッキングレバーやスライドキャッチレバー、グリップスクリューなどには弊社Mk25でも実績のある耐摩耗性・防錆性の高い処理を施しています。

 実銃の「M11」は米軍からの要請で一部パーツの防錆加工した結果、P228と違い各パーツの色が鈍い銀色をしています。

 前述したセラコートと併用し、それをモデルガンでも再現しました。

  そのスライド上のフロント/リアサイトは米陸海軍に納入されたトリチウムタイプサイトを再現しています。(空軍はノーマルサイトで納入されたそうです)

 

 さて今回は「M11」として初期に納入されたモデルをモチーフにモデルアップしています。

 米軍採用となると大変人気も高く、同様の仕様で民間仕様「M11A1」が製作されます。検索すると大概下の画像の民間仕様「M11A1」の写真が出てきますので注意が必要です。

(写真はSIG SAUERサイトより。実銃です)

(写真は同サイト。解説動画より)

 

 グリップを見てもらうとわかりますが「P229」の9mmがベースモデルとなっています。グリップが「P228」になっているモデルも一部あるようですが、スライドがステンレス切削のもので、エキストラクターも外装式です。またフレームの形状変更が行われており、マガジンも形状が違く15発と容量も増えています。(M11は13発)やっぱりM229ベースなんですね。(あくまで実銃の話です)

 つまり別物。

 

 弊社がモデルアップしたのは民間仕様でなく、軍に納入されたドイツ製のモデルがベースです。(民間版はUSAメイド)

 スライドには「MADE IN GERMANY」

 フレームには「EXETER-NH-USA」とアメリカでの現地法人の所在地ニュー・ハンプシャー州エクセターの刻印が入ります。

 注目したいのがフレームの“eagle over N” (イーグルオーバーエヌ)といわれる刻印です。

 鷲はドイツの連邦記章で、政府の基準に従って銃が受け入れられたことを示しています。鷲の下の”N”は「ニトロセルロース」の略で、この銃はニトロセルロースベースの火薬が安全に使用できることを確認したこと意味します。

 つまり、ドイツ政府により銃の安全性を保障されているという証です。

 これによりスライド・フレーム共にドイツ製であることがわかります。

 

 

 このように細かな箇所にこだわった「M11」、過去弊社が出していたガスガン(廃番品)とは一線を画す作りになっています。

 ただのバリエーションでは終わらせない弊社の気概を読み取っていただけたでしょうか?(主に副社長の)

 

 稀にですが、お問い合わせで「予約したが商品画像と違う」というお問い合わせをいただきます。小売店様の方の努力で過去のモデルなどの画像を流用している場合もあります。
 新製品案内が流れてから、画像撮影終了次第、弊社ホームページにも画像を掲載させていただきますのでそちらか、商品掲載雑誌をご確認ください。

(小売店様に関しましては、弊社から希望の問屋様に新製品に限り稚拙ながら商品画像をご案内しておりますのでそちらを利用していただければ幸いです。またホームページ・ブログの写真もご利用可能です)

 

 スタッフ一同、一意専心製作に取り組んでおりますので発売まで今暫くお待ちください。

 

 お読みいただきありがとうございました。

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