2025/08/22

2025年 9月の出荷案内 と ちょっと長い雑談 と

 

 こんにちは、タナカワークスの中の人です。

 8月も後半となり、「そろそろ夏も終わりかな」と思った矢先、今日は今季最高気温を記録する暑さに。しかも、どうやら10月までは暑さが続くとのこと……一体どうなってしまうのでしょうか。

 

 昔は「夏はガスガンの動きがいいからサバイバルゲームは夏がメイン」と言われていましたが、今はそれどころではないですね。
 異常な暑さで初速が上がり過ぎてしまったり、逆にバルブが叩けないといった声も耳にします。それどころか、熱中症で命に関わるケースもあります。
 夏にサバイバルゲームを楽しむ方は、どうか「命大事に」でプレイしてください。

 あとガス缶の高温下での保管も気を付けてくださいね。思わぬ事故になる場合がありますので……

 

 

 さて、今月の出荷案内に移りましょう。

 

そんな中でも新製品が目白押し。

まずはコチラから。

 

『Colt 's  Single Action Army  2nd Generation 4-¾inch Steel Finish ABS  ”PEGASAS 2” Gas Gun』

 

 

 

 高い実射性能とリアルな操作性を備えたペガサス2 SAAに待望の「スチールフィニッシュ」が登場です。ABS樹脂でもかなりの重さを誇るSAAでしたが、それにメッキ加工することにより見栄えも良質なモデルになっています。

 ハンマーもグレースチールフィニッシュのメッキを掛けたあと、サイドポリッシュした専用品です。(該当モデル限定パーツ)

 弊社でも高級な部類ですので数はそこまで多くないのです。

 西部劇ファンはお見逃しなく。

 

 

『SIG P228 "Two-Tone" Evolution 2 ALL Heavy Weight Model Gun』

 

 

 

 

 

 順当に P228 Evo.2 ALL HWシリーズに「Two-Tone」(ツートン)モデルが加わります。ご覧のようにスライドがシルバー、フレームがブラックとツートンのモデルです。

 一斉を風靡した『24』の主人公がシーズン1・2で使用したP228を再現しています。

 オールHWになって重量も上がりました。以前のフレームHWモデルと同様にスライドは安心と信頼の『鈴友コーティング』の手による Cerakote® (セラコート)での再現となっています。

 弊社の位置付け的にもハイエンドバージョンとなっていますので、気になる方はお早めに……

 

 

『Colt Police Positive Special 4inch 3rd issue "R-model" Steel Finish Model Gun』

 

 

 

 

 先月に引き続き順当にコルトディテクティブスペシャルから2インチバレルが伸びたポリスポジティブスペシャルがスチールフィニッシュモデルガンで登場です。

 ディテクティブスペシャル同様にハンマーがグレースチールフィニッシュになった仕様です。(該当モデル限定パーツ)

 豆知識なんですが、この銃の名称の「スペシャル」を略す人がいますが、「ポリス・ポジティブ」だけですと1世代前の「.38Special弾」に対応していないモデルになってしまうので気をつけましょう。スペシャルでないバージョンは弊社は作ってません(笑)

 

 

『S&W M29 Performance Center 5inch "V-comp" Version 3 Heavy Weight Gas Gun』

 

 

 

 

 コチラもNフレームパフォーマンスセンターV3系ガスガンが順当に「V-comp」が登場です。

 S&Wパフォーマンスセンターシリーズは用途別に特化したモデルが多いので、これもかなりスパルタンなモデルとなっています。

 HW樹脂+ペガサス式ガスガンとあって、なかなか重い1kg超えのモデルに仕上がっています。

 

 

『S&W M500 Performance Center 10.5inch Version 2 Black Heavy Weight Gas Gun』

 

 

 

 

 一つ前の、M29パフォーマンスセンターで重い重いと書きましたが、もっと重く、そしてデカいモデルがHW樹脂製ガスガンで登場です。約1.4kg あります。

 全長も465mmともはやハンドガンと謳っていいのかと疑うサイズ。

 弊社のハンドガンの中でも最長最大のモデルです。

 ゲームなどでも登場しているので、ご存知の方は多いマグナムハンドガンだと思いますが、オールブラックになると別モデルに見えるから不思議です。

 マグナム拳銃ファンの方はこの機会に。

 

 

 今月はアクセサリーで新製品です。

 

 

『“+Weight” グリップシリーズ SAA・ラトルスネーク・グリップ』

 

 

 案内文でも書いている通り、クリント・イーストウッド主演の西部劇『ドル三部作』で、主人公が使った銃に装着されていたグリップの再現です。勿論、裏面にはウエイト入りの仕様です。

 以前のブログの雑談でちょっと触れましたが、弊社副社長の渾身の作です。

 社内人気も高く(特に西部劇黄金期に触れたオジサマスタッフ)、社内で予約しているほど(笑)

 

 一応、5-½インチのHWモデルに装着してみた例がコチラ。

 

(※装着例です。銃本体は含まれません)

 

 どうです? なかなか格好いいでしょう?

 コチラはこだわって作った分、数に限りがございますので、お求めの方はお早めに。

 

 

 

 次は再生産。

 

『S&W M37 Air Weight 2inch "J-police" Version 2 Heavy Weight Gas Gun』

 

 

 お巡りさんのリボルバーが再販です。

 最近、都内ではM360サクラに切り替えられ見かけなくなりましたが、まだまだ現役です。

 観閲式や視閲式などでは、ニューナンブ、M37J、M360サクラと3世代リボルバーが揃うときもあります。

 型遅れというわけではなく、M37Jを採用し、本格発注しようとしたらS&W社が廃盤にしてしまい、再度採用試験してM360サクラを採用したという曰くがあります。今ならサクラの方が多いかも知れませんね。

 そんなモデルのガスガンも約6年ぶりの再販です。

 前回逃してしまった方は是非に。

 

 

 さて、今回のご案内はこんなところです。

 突然予定変更の可能性もございますので、ご迷惑をおかけいたしますがご了承ください。

 

 スタッフ一同、一意専心製作に取り組んでおりますので発売まで今暫くお待ちくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~雑談的なもの~

 

 いろいろ業界的にあるのでちょっと真面目な話を。

 

 昔から「トイガン業界は景気に左右されにくい」と言われてきました。大震災のような大きな天災のときでさえ一定の需要があったほどです。しかしここ数年は、大手トイガン量販店の倒産や専門卸問屋の廃業、ミリタリー雑誌の休刊が相次ぎ、業界全体としても厳しい状況が続いています。

 

 コロナ以降、原材料や物流コストが急激に上がりました。生活必需品が次々と値上げされる中で、嗜好品であるトイガンへの影響はより大きくなっています。さらにこの業界は「本業の片手間」で成り立っている部分が多いのも現実です。メッキ加工は自動車産業由来、発泡スチロールは食品や包装業界由来、特殊な表面処理は精密部品産業由来といった具合で、他産業の景気に大きく左右されます。日本経済が自動車産業に依存している以上、本業が動かなくなれば「片手間でトイガンどころじゃない」という状況に陥ってしまうのです。

 

 弊社でも、協力会社の廃業や撤退が相次ぎました。観光需要の減少で有名なお土産菓子の箱をメインで作っていた印刷会社(弊社パッケージを製作していました)が廃業したり、環境負荷規制や原油・電気代高騰で発泡スチロール加工会社(弊社のハンドガン緩衝材製作していました)が撤退したり、特殊なブラスト処理をしていた工場が採算割れで事業を手放したり……。古くからお付き合いのある加工屋さんが高齢で事業継続できなくなったケースもあります。こうなると急いで代替業者を探さざるを得ませんが、工場によってはデータや治具、金型を転用できず、新しく作り直さなければならないことも多いのです。その再製作には当然、現在の物価が反映されるので、結果的に製品単価も上がってしまいます。

 

 トイガンは100点近いパーツで構成されています。仮に1つのパーツの単価が10円上がっただけでも、製品価格は単純計算以上に跳ね上がります。卸値や利益構造を考えれば、昔のように2万円で買える時代にはもう戻れない、というのが現実です。しかも、実際には10円どころでは済まない値上がりが続いています。

 

 また人件費の高騰も拍車をかけています。かつては「ブラック待遇」と揶揄されるほど労働環境が過酷だったからこそ、あの価格で商品を提供できていました。今は法令が厳しくなり、昭和的な環境では人が集まらず、労務改善を進めています。結果として人件費は上がり、価格にも反映されざるを得ない状況です。

 

 経済はすべてつながっています。外部の変化が巡り巡ってトイガン業界に影響を与える。そんな現実の中で、なぜ私たちがこの業界を続けられているのかといえば、最後はやはり「好きだから」という情熱に尽きます。利益や効率だけでは続けられませんが、それでも新しい協力先を探し、工夫を重ね、なんとか50年やってこられました。

 

 だからこそ、ひとつお願いがあります。


 もしトイガンが好きなら、ぜひ気になるモデルを手に取ってみてください。それが弊社の製品でなくても構いません。日本のどのメーカーでも、あなたの一つの購買が業界を動かす力になります。その支えが、新しい開発を続ける原動力になり、名モデルを再生産する余地を生むのです。

 

 値上げはメーカーにとっても苦渋の決断です。しかし、そのぶん品質や造形へのこだわりはこれまで以上に注ぎ込んでいます。「好きだから作り続ける」私たちと、「好きだから応援する」皆さんがいることで、この業界はまだまだ前に進めます。どうかこれからもトイガンを手に取り、その輪の一員になっていただけたら嬉しいです。

 

 そして、もうひとつ大切にしてほしいのが、あなたが通っていた個人店です。
「近所の模型店が閉店した」と聞くたびに「なくなって寂しい」「思い出が詰まっていた」と口にする人をよく見かけます。でも、本当にその店に通い、お金を落としていたでしょうか。店を守る一番の方法は、通って支えることなのです。

 

 また、価格競争に陥っていませんか。物価高で大変なのは分かりますが、価格だけでしのぎを削ってしまうと、サービスの質が疎かになりがちです。手に取りやすくなったのは良いことですが、正しい知識を持たないまま販売が進められた結果、トラブルが増える傾向も見受けられます。だからこそ、専門店での購入をお勧めしたいのです。過度な価格競争は、最終的には業界全体の縮小にもつながりかねません。

 

 今は情報も物流も早く、つい「早く手に入れないと」と焦りがちです。でも、昔はもっと時間がゆったりと流れていて、通販や予約で「届くのを待つ時間」も楽しみのひとつでした。今だからこそ、そんな感覚をもう一度思い出してほしいと思います。

(※通販店が全部悪いという話ではなく、店舗のない地域やトイガンの周知には通販が役立っているのは間違いありません。ここで伝えたいのは、「店舗がなくなってほしくない」と言うのであれば、その想いを行動で示してほしい、ということです)

 

 トイガンという文化を未来に残すためにも、「いいな」と思ったその一本を、ぜひ手に取って応援してください。メーカーもショップも、あなたの行動ひとつで支えられています。

 

 

 ……ちょっといろいろ業界を眺めていて思うことがあり、長文になってしまいましたが書いてみました。

 

 長くなってしまったので、今回はこの辺で……

 お読みいただきありがとうございました。

ブログ情報

INFORMATION ブログ情報

タナカワークスのブログ

SHOP PR

モデルガン・エアソフトガンメーカー、タナカワークスのブログです。新製品の案内や当社製品に関する情報をお届けします。

 ※弊社では商品の直接販売はしておりません。 全国各小売店様にてお買い求めください。
 また修理の直接お持ち込みも出来ません。修理対応可能か確認のご連絡をいただき、小売店様経由での発送か弊社へ郵送にてお送りください。
 お手数ではございますがよろしくお願い致します。
  • 住所:東京都足立区宮城2丁目10−16
  • 電話番号: 03-3919-1857