2025/03/04
LMT(Lewis Machine & Tool)とは?
ストックやアイアンサイトだけではない?
精密AR-15、AR-10の雄「LMT」とは?
サバゲーやミリタリー趣味を嗜む読者の皆さんなら、LMTという名前はご存じのことでしょう。東京マルイのM4次世代電動ガンに標準装備されるストックの元ネタでもある、あのクレーンストックの製造で知られるアメリカ合衆国の実銃メーカーです。
クレーンストック以外にも、調整機構付きリアサイトを持つM4A1キャリングハンドルやそれをぶった切ったアイアンサイトなど、代名詞的なパーツはサバゲーでも馴染みがありますが、それ以外のライフル等についてはエアガンでのモデルアップ例も少なく、知っているようで知らないという方が多いのではないでしょうか。
LMTはLewis Machine & Tool(ルイス・マシーン&ツール)の略称で、現在はLMT DEFENSEの名で米国国内のみならず西側諸国の主力小銃も手掛ける老舗メーカーとなっています。
LMTは元々、他メーカーの鍛造レシーバーをOEM生産する裏方のようなエンジニアリングサービスがメインでしたが、M4A1の派生型やM203グレネードランチャーなどをはじめ、アメリカ軍や法執行機関、政府機関への納入実績を重ねています。
近年ではAR-15やAR-10をベースとするモノリシックアッパーのライフルを主力製品とし、MRP(モノリシック・レール・プラットフォーム)を搭載した同社のライフルは、イギリス軍ではDMR(マークスマンライフル)として、ニュージーランド軍やエストニア軍では主力小銃として制式採用されています。
▲L129A1 Reference Rifle(LM308SSR)
▲New Zealand Reference Rifle(MARS-L 16NZR)
▲R20 RAHE Reference Rifle(MARS-L EST)
MRP(モノリシック・レール・プラットフォーム)とは?
MRPは、一般名称ではモノリシックアッパーと呼ばれる物のLMT上での固有名称になります。モノリシックアッパーは、ハンドガードとアッパーレシーバーが同一のインゴットから削り出され一体型となっているアッパーのことで、理論上はハンドガードに掛かる負荷がバレルに影響しづらく射撃精度が高くなることが期待されます。
有名なライフルで言えば、COLT CANADA L119A2などがこれにあたります。SIG MCXなどもハンドガードが交換可能なもののバレルナットではなくレシーバーに依託しているため、近い構造と言えるでしょう。
LMTでは長くM4A1のOEM生産にも携わっていたことから、民間向け製品ではDEFENDER 2000のようなAR-15クローンがメインでしたが、米国内での他メーカーとの差別化を図るためか、現在の主力商品はMRPを採用したMARSシリーズに移行しています。
MARSとはモジュラー・アンビデクストラス・ライフル・システムの略で、現代の軍用ライフルで標準化されつつあるモジュール性能と左右利き手を選ばないアンビ性能を併せ持つ規格。ニュージーランド軍もエストニア軍もこのMARSをベースとしたライフルを採用し、イギリス軍でもMARSの前身モデルであるディフェンダーライフルがL129A1として採用されてきましたが、MARSベースのL129A2への置き換えが進んでいるようです。
イギリス軍ではL119A2といいモノリシックアッパーの採用率が高いように思えます。命中精度という点で、信頼性が高く評価されているのでしょう。L119A2はナイツのKS-1への移行が進められていますが、DMRには引き続きLMTが採用されました。
アメリカ軍ではライフル単体での採用がないためサバゲー業界では目立たないLMTですが、こうして見るとなかなか個性的で魅力ある製品が多い同社。MARSは是非ともエアガンでもモデルアップを望みたいところですが…今のところ少量生産のメーカーしか手掛けていないのが現状です。大手メーカーからライセンス品の登場を待ちたいところですね。
MARSではありませんが、LMTがパトロールモデルやストリップドロアとしてリリースしたAR-15レシーバーもオススメです。この辺りのお話も含め、LMTの詳細についてはオルガエアソフトのエアガンレビューサイト「OUTLINE」でもご紹介しておりますので、そちらの記事も是非ご覧ください。
OUTLINE「LMT (Lewis Machine & Tool Company) とは?」