2023/11/25
VFC HK G28の標準マウントとエラタック純正マウントの比較。
というわけで、今回はVFC HK G28に標準付属のマウントと、エラタックの純正マウントを比較していきます。
【実銃用のマウント】
用意したのは、VFC のHK G28 ライセンスド製品に標準付属してているマウントと、エラタックの実銃用純正品。G28に搭載されているマウントとは若干異なりますが、エラタックマウントを製造する独Recknagel GmbH社にて、HK社向け専用品以外として用意されているワンピース型です。エラタックはドイツ生まれのタクティカルマウント。皆さんご存じのHK G28、この銃器にはエラタックが標準搭載されています。
【IWA2023のHKブースにて】
上の写真は2023年3月にドイツ、ニュルンベルグにて開催されたIWA OutDoor Classicsへ出展していたHK社ブースからの写真です。Aimpoint用のマウントも全てHK向けの専用仕様です。
【直接比較】
ライセンスド品の外観は綺麗に出来ています。写真上が実銃用のエラタック ワンピース型マウントです。G28のそれと比べた際の外観の違いは、色味と傾斜刻印の有無でしょうか。使用されている材料と塗装については、軍用基準を満たしている実銃用のそれと、そうでないものの違いは手にしてみて分かりますが、ライセンスド品の外観は綺麗に仕上がっています。
【34㎜径のマウント】
G28向けに標準搭載されているのは、RAL8000カラーの、 シュミットアンドベンダー PM II 3-20x50、34㎜径チューブです。VFC G28 ライセンスド品には30㎜径用のサイズダウンアダプターが付いているようですので、30㎜径も大丈夫そうです。エラタックの実銃用に使用されているスコープの固定ネジ様式は、トルクスねじに対し、ライセンスドは6角ネジが使われています。
【マウント裏側】
エラタックの実銃用マウントでは、ピカティニー規格が採用されています。メーカーの推奨固定トルクは、12Nmです。これは固定用のナットにレーザー刻印されています。ライセンスド品に備わっている2本のレールは、丸みを帯びていますが、エラタック製のそれは、ピカティニーレールに嚙み合う用にデザインされています。
【エラタックのマーク】
このマークは、HK専用品の有無にかかわらず、エラタック製品には必ず付いているブランドロゴです。外装にはセラコートが施されています。
【ライセンスド品】
エラタックのブランドロゴマークこそ付いてはいないものの、細部に渡り、さすが丁寧に再現されているように見えます。契約の主体者一方ががVFCであるのに対し、もう一方はどのようになっているのでしょうか。この辺のライセンシングについては興味深いです。
【拡張パーツ】
エラタックのマウントには、全てのモデルで拡張パーツ用の取付スロットが用意されています。
【ライセンスド品の拡張スロット】
エラタックの純正マウントとは異なる規格のネジが採用されています。そこで、試してみたいことを思いつきました。エラタック純正品の拡張パーツはこのライセンスド品に取付けられるのか?
【純正パーツを付けてみた】
結論から申し上げると、出来ました。上がVFC G28に標準付属しているマウントです。こちらのマウントにも拡張スロットが付いていますが、ネジ穴の加工位置は微妙な感じでしたので、恐らく個体差があると想像します。手元の個体のネジ穴も、取付けに少し工夫が必要でしたが、加工なしでポン付けできたという、何とも驚きです。
(*VFC HK G28に準備されているマウントはエアソフト用(遊戯銃用)ですので、実銃には決して使用しないようご注意ください。)
【こちらがエラタック純正マウント】
エラタックの純正品同士ですので、もちろん取付けもぴったりです。
【こちらがライセンスド品マウント】
恐る恐る取付けてみました。A7075の超々ジュラルミンにハードアノダイズド加工が施されたミルスペックタイプⅢ準拠のエラタック純正拡張パーツ。何と、取付けられました。取付ネジはエラタック純正は使えずに、ライセンスド品のそれを使いました。
【まとめ】
少し長くなりましたが、単にVFC HK G28の標準マウントと、エラタック純正マウントの比較記事を用意するつもりが、拡張パーツにまで話が広がってしまった今回でしたが、ここまでお付き合いをいただきありがとうございました。
2024年1月に浜松町にて開催されるサムズミリタリ屋様主催の第104回Vショーへも出展をさせていただく予定です。引き続きよろしくお願い申し上げます。