2023/07/13
ハードコアなテストレポートもあります。バレット M99 .50 BMG
【バレット M99 .50 BMG】
バレットというスナイパーライフルメーカーがあります。ドイツのハンティング向け展示会では殆ど見かけないタイプの銃器です。超ロングレンジの標的を高精度で撃ち抜くことが可能なスナイパーライフル。
今回、訓練を受けた米国のシューターによるハードコアレポートを拝見させていただく機会を得ましたので、ここにご紹介をさせていただきます。
【狩猟用でも大丈夫なのか】
ちなみに、使用されたのは米国製 バレット M99 .50 BMG (12.7mm弾) と日本製 ビクセン ライフルスコープ 5-20x50です。こちらのライフルスコープは狩猟用として準備されている光学製品ですが、”果たしてどのレベルの実用用途まで耐えられるのか?”といった疑問にこたえるべく、それを実際に試した方によるテストレポートです。
英文レポートは加工せず、原文そのままご紹介をさせていただきます。こちらのレポートについては、本サイトでの使用許諾は受けておりますが、2次転用については許可が得られておりませんので、ご注意下さい。
【テストの要約】
実施されたテストの内容を簡単に説明すると、
シューターから1,800ヤード(約1,645.92メートル) の距離に置かれた23.5インチ(59.69センチ) x 23.5インチ(59.69センチ)のAR500 鋼板ターゲット(白枠寸法は16インチ x 16インチ、更に内側のピンク枠寸法は10インチ(25.4cm) x 10インチ(25.4cm))を上述のシステムで狙い撃つといった内容です。
【良い点】
1,全倍率における見えの抜け感は申し分なし。
2,タレットには指標が刻まれているため素早く着弾点補正ができる。
3,MOAの調整は精密なものだった。
4,耐久性のある30㎜径チューブ。
5,大型キャリバーのリコイルに対しても十分な耐久性を確認。
6,光量が乏しい環境下でも標的を捉えることが出来た。
【良くない点】
テストレポートの”Pros:”以下で良かった点が複数挙げられています。"Cons:"では、不満な点が挙げられています。ちなみに"Cons:"の3点は;
1.MOAの調節幅が55 MOA。(ロングレンジ向けとして使用するには、レチクルの移動量が十分ではないということです。こちらのスコープは元々、1645メートル先のイノシシを狙うために準備されていませんので、25.4cm四方の的に当たっている時点で合格と言ってあげたい。言うまでもなく、シューターの方はその道のプロと想像します。遥か彼方の的に当てる射撃技術も想像を超えますが、スコープも頑張った。でもバレットM99 .50BMGって一体 ...。)
2.サンシェードが付いていない。(*メーカーによると、サンシェードはメーカーオプションらしいです。)
3.MOA レチクルではない。(*テストに用いられたスコープはミルドットレチクルでした。メーカー側ではMOAレチクルのスコープも準備されています。)ちなみに、メーカーサイトで確認すると、バレット99に備わっているレールには27MOAの傾斜が付いているようです。
という決して言い訳をゆるさない米国人テスターのハードコアな内容です。まるで映画の一場面の様なテストレポートでした。
テストレポートの英文原本はこちらでどうぞ。