2025/03/30
SHOT SHOW 2025 Part 2 Page 1-5
Page 2 バイオファイア, L2D コンバット, M+M インダストリーズ
Page 3 ワルサーアームズ, ブルアーモリー, マグプル, クリスUSA
page 4 FNファイヤーアームズ, フュージョンファイヤーアームズ, トリジコン
page 5 ケルテック, トーラス, ダイヤモンドバックファイヤーアームズ
Page 6 シャドウシステムズ, フェデラルアムニッション, ガイズリー, ダニエルディフェンス
Page 7 B&T, ベレッタ
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本文中に繰り返し登場するMSRPという言葉は、Manufacturer's Suggested Retail Priceの略で,”メーカー希望小売価格”を意味します。
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今年のSHOT SHOWで特に印象深かったのは、SIG SAUERが戻って来たことだ。 2020年を最後に、SIG SAUERは出展を見送ってきた。2021年は新型コロナウイルス感染症のパンデミックによりSHOT SHOW自体がOn Demandと称するバーチャル開催となり、実開催はなかった。しかし、翌2022年にSIG SAUERは出展を予定していたものの、その前年9月の段階で出展を取り止めた。
このSHOT SHOW 2022は開催直前の1月初めに、新型コロナのパンデミックがピークに達し、感染者が急増、多くのメーカーが出展を土壇場でキャンセルしたため、会場が歯抜け状態での開催となってしまった。結果的にSIG SAUERの早期出展取り止めは先見の明があったといえる。
その一方で、SIG SAUERはインダストリーズディ会場とは異なるラスベガス郊外のレンジを借りて、独自の実射イベント ”SIGレンジディ”を開催した。この出展取り止めについて公式な見解は示されていないものの、2022年はショーに参加する従業員や関係者に対する健康リスクが高いと判断、それに対し、屋外イベントのレンジディならそのリスクは少ないという判断だったといわれている(この独自のレンジディ開催は2023年も行なわれた)。
同時に、SHOT SHOWへの出展は、SIG SAUERの規模となると毎年億単位(日本円換算)の出展費用が必要とされ、その費用に対する宣伝効果について社内で議論が交わされていたとも推察された。
軍や法執行機関を中心に世界市場で製品販売を行なうSIG SAUERにとって、SHOT SHOWでの製品アピールが一般市場での売上に大きく影響するとは言えず、その点について社内データに基づき判断された可能性が高い。加えて一般市場へのマーケティング手法を同社が刷新したことも理由に挙げられるだろう。
SIGはニューハンプシャー州エッピングのSIG SAUERアカデミー キャンパス内に、約40,000平方フィートの規模を誇る“SIG SAUER エクスペリエンス センター”を開設している。
ここではショーブースのように実際に製品を手に取って操作を自由に試せるフラッグシップストアなどの製品展示ショールーム、最新設備を備えたインドアレンジ、これまでの製品を紹介するインタラクティブミュージアムを設置しているほか、体験型クラスの提供、専用のClub 1751、多目的会議スペース、企業オフィススペースなども整備されている。さらにインターネットを活用したオンラインプラットフォームを通じて独自のイベントやプロモーションを展開するなど、一般市場に対する効果的なプロモーション手法を独自に構築していることが、SHOT SHOWへの出展を見送った理由の一つと考えられるのだ。
しかしながら、この3年間のブランク期間を経て、世界中から銃器および関連企業、ビジネスマンが一堂に会するSHOT SHOWに出展することに対し、一定のメリットがあることをSIG SAUERは改めて認識した可能性はある。全米各地に同規模の展示場を設けることは現実的に難しく、やはり世界最大規模のコンベンションでの製品アピールや、ディーラーや消費者との交流には、大きな意義と製品の宣伝効果が得られるはずだからだ。
今回の出展は、2020年までと比べて、大幅にその規模を縮小して行なわれた。感覚的には2020年の1/20といった出展面積となっている。場所も従来のレベル2フロアではなく、シーザースフォーラムに移動、さらに出展社名も、“SIG SAUER Defense”とされ、全製品の展示は行なっていない。
それでも今回SIG SAUERは、5.11 TacticalやRange Ready Collectionといった新製品を紹介しており、ビジネスパートナーとの協調性という観点からも出展する重要性を感じ取ったと見られる。
来年のSHOT SHOW 2026にSIG SAUERがどのように参加するのかは不明だが、さらに規模を拡大しての参加に期待したい。

M18
アメリカ陸軍がベレッタM9の後継サイドアームを選出するために実施したXM17 MHS(Modular Handgun System/モジュラーハンドガンシステム)コンペティションの結果発表が、2017年1月19日に行なわれた。
これにより、4.7インチのフルサイズモデルをM17、3.9インチのセミコンパクト(キャリーサイズ)モデルをM18として採用し、総額5億8,000万ドルにのぼる10年契約を締結したことが発表された。翌年5月には第1空挺師団を皮切りに配備が開始され、その後、コーストガードを除く全軍がM18の採用を決定した(陸軍のみM17)。
米軍全体での調達数は最大42万1,000挺にのぼる見込みであり、内訳は陸軍に19万5,000挺、空軍に13万挺、海軍に6万1,000挺、海兵隊に3万5,000挺とされている。市販モデルとしてはP320-M17/M18が発売され、加えて米軍納入モデルにより近い記念モデルも限定販売された。
P320 C22
カナダ軍(CFA)は、1944年から使用を続け、既に老朽化していたブラウニングハイパワーの後継としてP320をC22の名称で採用したことを、2023年6月19日にSIGは報じた。その時点で既に7,000挺が納入されており、ブリティッシュコロンビア州ビクトリアのMDチャールトン社を介して、ホルスターなどの装備品を含む320万ドルの契約を交わしている。米軍のM17と同様にコヨーテカラーが採用されているが、マニュアルセイフティレバーは備えていない。
XCarry Pro
2022年10月、オーストラリア国防軍は致死性システムプロジェクト(Lethality System Project)LAND 159の一環として、旧式化していたMk3(ブラウニング ハイパワー)を更新し、マニュアルセイフティレバー付きのP320 Xキャリープロを同社製のダットサイト、Romeo 2およびFOXTROT2ウェポンライトと共に採用した。同時に300 BLKのSIG Sauer MCXも採用されている。
P320 XCarry
アメリカ軍に続き2018年にデンマーク国防省 (MoD)も、それまで採用してきたSIG P210に代わる新型サイドアームとして、P320 Xキャリーを採用することを発表した。 選定試験ではグロック17 Gen5、ベレッタAPX、カニックTP9SFと比較テストされ、フィールドテストは陸軍、海軍、空軍、および同国のSOCOM(特殊作戦司令部)によって実施、最も良好な結果を示したSIGが選択され、デンマーク陸軍、海軍、空軍、特殊部隊に配備される事となった。これにより、デンマークがヨーロッパNATO加盟国で初めてP320を採用する国となった。
正確な採用数は明らかになっていないが、契約金額は2,500万デンマーククローネ(当時の為替レートで計算すると約43億6,500万円)とされる。
マニュアルセイフティレバーは備えていないが代わりに他国にはない金属製マグウェルが標準装備されている点が特徴的だ。
XM7
M4カービン、M249 SAW、M240を置き換える新型モデルを選定するため、アメリカ陸軍はNext Generation Squad Weapon(NGSW)プログラムを2019年初頭に開始した。同プログラムではSIGの他、General Dynamics、およびTextron Systemsによる試作モデルが提出され、トライアルが進められた。その結果、2022年4月19日にSIGが提出したMCXスピアをベースとするXM7(当初の名称はXM5)が採用されることが発表された。
XM7はSIGのMCXシリーズの基本設計を踏襲したショートストロークガスピストン方式のライフルだが、口径には新開発の6.8mm×51弾(.277 Fury)が採用されている。この新カートリッジは真鍮製のボディにステンレススチール製ベースをアルミニウムのロックワッシャーで結合したハイブリッドケースを用いており、その高い強度を活かし高圧力に対応した事で、既存の5.56mm×45や7.62mm×51を大きく上回る性能を有している。
SIGは既にセミオートの市販モデルも発売し、16インチバレルの他、13インチのSBR(ショートバレルドライフル)モデルもラインナップしている。
XM250
同じくSIGがNGSWプログラムに提出し採用を勝ち取ったのは同社のMG338の設計を基にして開発されたベルト給弾方式で6.8mm×51弾を発射するXM250だ。ガス作動によるオープンボルト方式で、クイックチェンジ式バレル交換を活かし、7.62mm×51や6.5クリードモアへの変更も容易に行なえる。
アルミ合金製レシーバーなどの採用により、M249 SAWよりも約40%軽量化され、重量は約5.9kgに抑えられている。チャージングハンドルを含むアンビ操作やコラプシブルストック、グリップはM4カービンに近く、人間工学的にも優れている。
毎分800発の発射速度、最大有効射程762m、SIG SLXクイックデタッチサプレッサーにも対応するXM250は、現在、陸軍は歩兵、騎兵偵察隊、戦闘工兵、特殊部隊、および特定の支援部隊で使用されているM249 SAWを置き換えるため、13,000挺のXM250購入契約が結ばれている(陸軍の保有するM249 SAWは12万挺以上)。
MG338
SIG SAUER初の軽量ミディアム マシンガンMG338は、射程800mから1,800mに対応することを想定し、2017年より開発が進められてきた。既存のM240B(7.62×51mm)とM2(.50BMG)の中間を埋めるべく、338 Norma Magnum弾を採用している。前述のXM250はこのMG338をやや小型化したもので、基本的な構造に多くの共通点がある。MG338は現在アメリカ軍で試験運用が続いている。
MCX
イギリス海兵隊は、コルトカナダ製のAR系ライフル、C8カービン(L119A1/A2)の後継機種として対テロ作戦を含む特殊コマンド作戦用に1,500挺以上のMCXを購入した。これらは水陸両用艦艇、航空機、車両などを統括する海軍の沿岸対応グループと連携するコマンド部隊によって運用されると言われ、2023年9月に採用が報じられたナイツ製ストーナーKS-1カービンとは別に適材適所で使い分けられるという。MCXは対テロ任務を担う第42特殊部隊および第47特殊襲撃部隊において使用されるということだ。
SURG
既存のM4A1のアップグレードとしてMCXのSURG(Suppressed Upper Receiver Group)がDoD(アメリカ国防総省)により2018年に採用された。ガスピストン方式のサプレッサー付きMCXアッパーと、ロアレシーバーのバッファーチューブを外し、フォールディングストック仕様にするためのナックルアダプターがこのSURGパッケージに含まれている。装着されているサプレッサーヒートシールドは独特な形状だ。
本契約は2018年から5年間とされていたが、2023年に契約更新し、さらに5年間延長された。これによりSIG SAUERはSURGの完全運用に伴うスペアパーツの供給を保証している。
MGO Experimental Model
SIG SAUERは現在マシンガンのフルオートに十分耐えうるダットサイト、MGO(Machine Gun Optic)を開発中だ。これは最新の測距技術によるアクティブ マトリックスディスプレイを備えたWARP (Weapon Attached Ranging Platform)システムと組み合わせて構成されている。Bluetooth または有線接続を使用してWARPとMGOがリアルタイムで通信し合い、1650SWIRレーザーを使用した照準システムとシームレスに連動するデュアルレティクルによってサイティングを容易にするものだ。
MGOにはApplied Ballistics Eliteソフトウェアが組み込まれており、温度、気圧、湿度などの大気データを集約、弾道を自動的に計算し射撃距離に合わせてレンズ内にリアルタイムにエイミングポイントを表示するので、射手の判断によるホールドオーバーは不要となる。まだ試作開発の最終段階にあり、当面は軍事利用が主となるが、将来的には同技術を応用したスコープを一般市場や法執行機関に向けに展開する事も視野に入れているという。
1911-XFULL
ようやくSIGも1911をオプティックレディ化した。それがこの1911-XFULLだ。ブラックDLC仕上げの5インチバレルを備えたフルサイズモデルで、口径は.45ACPのみ。ステンレススチール製フレームにナイトロン仕上げを施し、ピカティニーレイル、アンダーカットトリガーガード、XRAY3デイ/ナイトサイトを装備する。Lok Grips製フラットブレードトリガー、およびG10グリップを採用し、8連マガジンが2本付属する。シールドRMS-cフットプリント対応のオプティックカット仕様であり、この写真のように同社のROMEO-Xコンパクトレッドダットサイトが付属するモデルも選択可能だ。

ROMEO-Xコンパクトは、マイクロコンパクト向けの小型ダットサイトだ。歪みの少ない非球面レンズ、7075アルミニウム合金をCNC加工したハウジング、ナイトビジョン対応を含む15段階の輝度調整機能、複数のレティクルオプション、MOTAC(モーションアクティベートイルミネーション)、特許出願中のベリリウム銅製フレクシャアーム、さらに側面に設けられたバッテリーコンパートメントにCR1632バッテリーを装着し、最大2万時間の連続使用が可能などの特徴を持つ。
アメリカ国内工場にて設計・製造されており、薄型設計によりバックアップサイトとのコウイットネスも容易にできる。
Reserve Collection P226-XFIVE
今なお安定した人気を誇るP226シリーズから新たなハイエンドモデル、リザーブコレクション P226-XFIVEが登場した。重量1,364gを誇るステンレス製フレームを採用し、5インチフルサイズと同じ全長220mmながら、バレル長を4.4インチとすることでスライド先端に生まれたスペース内部にコンペンセイターを組み込んでいる。ハイポリッシュDLC仕上げが施された特徴的な外観は、独自の存在感を放つ。
9mm×19対応の20連マガジンが3本付属。フレーム側にはアンビマニュアルセイフティレバーを備え、SAオンリー仕様のアジャスタブルフラットフェイストリガーを搭載している。
テイクダウンレバーはサムレストを兼ねており、オプティックレディ仕様のスライドにはカバープレートとアジャスタブルリアサイトが装着される。さらにGrid LOKグリップパネルやマグウェルなどを装着したことで、P226-XFIVE LEGIONをさらに発展させたモデルに仕上がった。
P365-FUSE
3.1インチバレルから始まったSIGのベストセラーマイクロコンパクト、P365は、バレルを徐々に延長し、マガジン装弾数を増加させ、グリップも拡張したバリエーションを展開してきた。この流れにより、次第にサブコンパクトやコンパクト、さらにはセミコンパクトとの境界が曖昧になり、フルサイズをベースとしたP320シリーズとの違いも厚み以外は明確でなくなっていった。
その流れでSIGはP365を4.3インチバレルにまで大型化し、マガジンも標準の17連に加えて延長型の21連を用意、これに合わせてグリップも延長したフルサイズモデル、FUSE(融合を意味する)を誕生させた。その名が示す通り、フルサイズピストルの特徴とマイクロコンパクトの薄さによる高いコンシーラビリティを融合させた真のクロスオーバーキャリーガンを意味している。
こうなってくるとP320との大きな違いはやはり厚みにあるわけだが、4.3インチバレルというサイズはP320フルサイズ(4.7インチ)とコンパクト(3.9インチ)の中間に位置し、SIGユーザーにとっても棲み分けが可能な新しいサイズだ。これによりP365 FUSEは既存ラインナップと競合せず、巧みに差別化が図られている。
全長182mm、全高130mm、全幅28mm、重量655gで新設計のステンレス製スライドは前後に深いセレーションと軽量化のためのカットを施し、シールドRMS-c対応のオプティックカットが加工されている。ファイバーオプティックフロントサイトを採用し、全長が増したことにより余裕が生まれたフレームには3つのロッキングスロットを備えたピカティニーレイルが設けられている。
グリップにはLXG(レーザースティップルXグリップ)モジュールを採用、3種類の交換用バックストップが付属する。ニッケルメッキ仕上げのフラットフェイストリガーがアクセントとなっており、P365シリーズ人気をさらに後押しすることは間違いない。
P320-XFIVE SXG
競技シューター待望のヘビーメタルP320が、このP320-XFIVE SXGだ。ポリマーフレームとして誕生したP320であったが、近年再び高まる金属フレーム人気に対応すべくSIGはモジュラーフレーム構造の利点を活かし、アルミ合金製グリップモジュールのAXGを開発した。これにより完成モデルとしてはもちろん、グリップ単体でも購入・換装が可能となっている。
そして次に期待されたのが、さらなる重量増を図るスチール化であった。SIGはその過程としてタングステン粉末をポリマーに混入させ重量を増したTXGグリップモジュールをXFIVE LEGION用に開発している。しかし他社からスチールフレーム採用モデルが続々と登場する中、競技界でも大きなシェアを持つP320にもさらなる重量アップ、つまりスチール化が求められるようになった。
こうして誕生したSXGはAXGのデザインをほぼ踏襲しつつ、素材をステンレススチールに変更している。アクセサリーレイルのスロットも最小限の1つに絞ることで、さらなる重量増を図り、その結果、重量は約50オンス(1,412g)に達した。
ビードブラスト仕上げのステンレススライド、新設計の軽量フラットブレードトリガー、Lok Grips製のG10グリップパネルとバックストップが標準装備されている。これらを同社の真鍮製パーツに交換することで、さらに238gの重量増が可能となり、USPSAのプロダクション、およびキャリーオプティックス部門の上限である59オンス(約1,673g)にほぼ達する。その他の仕様についてはXFIVE LEGIONにほぼ準ずるものだ。
競技シューターにとっては非常に魅力的な内容であるが、グリップモジュールの加工費が上乗せされた結果、MSRPは$1,799となり、かなりの価格アップとなった。なお、グリップモジュールのみのキット(トリガーとスライドキャッチ含む)も既に発売されており、そちらの価格は$799.99だ。それだけでもスタンダードなP320が余裕で1挺購入できてしまうため、これが価格に見合う魅力だと感じるかどうかはシューター次第となる。
CROSS SAWTOOTH Short Action
カーボンファイバーバレルなどで知られるモンタナ州のプルーフリサーチ社とのコラボレーションにより誕生したSIGのボルトアクションライフル、CROSS SAWTOOTHシリーズに、ショートアクションモデルが追加された。口径は.308Winと6.5クリードモアで、リコイルを最大45%軽減するヘビープロファイルラジアルブレーキを備えたカーボンファイバーバレルを標準装備している。
軽量アジャスタブルストック、デュアルスリングポイント付きの軽量フリーフローティングM-LOK合金フォアエンド、レシーバー上の20MOAピカティニーレイル、1.1~1.8kgの調整範囲を持つ2ステージアジャスタブルマッチトリガーを採用し、レシーバーはセラコートモス仕上げだ。すべての個体にサブ1MOA保証が付いている。