2025年5月号

2025/03/27

ハートフォード コルト M1877 ライトニング 4inch ABSカスタム

 

*それぞれの画像をクリックするとその画像だけを全画面表示に切り替えることができます。画面からはみ出して全体を見ることができない場合に、この機能をご利用ください。

 

 ハートフォード東京店で好評の企画商品に「マニアック」シリーズがある。このシリーズは、わずかな挺数の限定品で、次のような製品を具現化した企画だ。

・実銃にあるようでないもの
・マニアックすぎてメーカーがやらないような製品
・あまりにニッチな製品

 このシリーズに新製品が登場する。それはコルト モデル1877ライトニングの銃身長4インチモデルだ。現在発売中のライトニングモデルガンの銃身長バリエーションのひとつに4.5インチがあるが、4.5インチのモデルは銃身の先がエジェクターチューブから少し突出するが、4インチモデルは銃身がエジェクターチューブとほぼ同じ長さだ。そのため外観の雰囲気は4.5インチがコルトSAAの5-1/2インチ銃身モデルとすると、今回発売の4インチモデルはSAAの4-3/4インチモデルに相当すると言える。

 人気の出そうなライトニングの4インチモデルだが、実は銃身長4インチのコルト1877ライトニング/サンダラーは実銃では存在しないとされている。
 コルト1877のスタンダードな銃身長は、 まずエジェクターチューブのないシェリフス モデルでの2.5インチと3.5インチがあり、それとエジェクターチューブ付きの4.5インチと6インチの計4種類だ。その上で少数ながら1.5から10インチまでの銃身のモデルも造られている。エジェクターチューブは、シリンダーからエンプティケース(空薬莢)を押し出すものであるため一定の長さ(約4インチ)が必要だ。そのためアメリカの銃器コレクターによる研究書などでは、コルト1877の銃身長のバリエーションの説明で「エジェクター付きで4.5インチより短い銃身は造られていない」と注釈されている。

 

▲この写真のColt Model 1877 Double Action Revolverは、アメリカのラスベガスでSHOT SHOWと同時期に毎年開催されているAntique Arms Showで今年展示されていたものだ。一番左の銃は写真が欠けているが、左から銃身長6インチ、4.5インチ、3.5インチ、2.5インチだ。なお、Colt Model 1877は口径.38 Long Coltのモデルに“Lightning”、.41 Long Coltのモデルに“Thunderer”という愛称が付けられている。

 

 ところが、実は銃身長4インチの1877ライトニングが実際に現存している。こちらの写真をご覧になっていただきたい。
 

▲ナッツベリーファームで展示されているColt Model 1877 Lightning。説明書きに「COLT "LIGHTNING" DOUBLE ACTION .38 CAL. 1878」となっているので1878年製なのだろうか。ナッツベリーファームは、アメリカ合衆国カリフォルニア州ブエナパークにあるアミューズメントパークで、ウエスタンランドのテーマエリアがある施設だ。ここでは、かつてワイルドウエストスタントショーが毎日のように上演され、実は現代のファストドロウ競技の発祥の地でもある。(写真提供:ハートフォード)

 

 この写真は、ハートフォード東京店の常連のお客様がアメリカ旅行の際に、ナッツベリーファームの展示室に飾られていた銃を撮ったものだ。だから、確かにエジェクター付きのライトニング銃身長4インチモデルは存在する。
 この銃の写真をよく観察すると、フロントサイトはジャーマンシルバー(洋銀)製の別パーツのようだ。本誌Gun Professionals 2023年2月号の床井雅美さんのColt Model 1877 Lightning Revolverのレポート記事によると、モデル1877のフロントサイトはブルー仕上げのスチール製の他に、ジャーマンシルバーを素材とする銀色のものがあり、特に1877年中に生産されたライトニングリボルバーでは75%以上がジャーマンシルバー製だったそうだ。だから、この4インチ銃身のライトニングも製造開始初期のものなのかもしれない。(モデル1877の製造開始は1877年だ)
 しかしながら、この展示の銃がコルト社の純正品か、出荷後に社外のガンスミスによりカスタマイズされたものなのかは、この写真だけではハッキリしない。もし、この銃を手に取って製造番号を確認し、その製造番号をコルト社の当時の出荷リストに照らし合わせることができるなら、その正体が分かるかもしれない。出荷リストには銃の製造番号ごとに銃身長や仕上げ、口径、出荷先などが記載されているのだ。(但し、常に全ての情報がリストにあるとは限らない)
 フロントサイトがジャーマンシルバー製で別パーツなら、銃身長を4インチへカットダウンした後に、フロントサイトを付け直すこと位は社外のガンスミスでもできたと推測する。いずれにしろ、コレクターにあまり知られていないライトニングの4インチモデルは、かなり希少な銃と言える。もしこれがコルトの純正品なら、オークションでかなりの高値がつくに違いない。銃器コレクションの世界では、状態の良い希少なモデルには高値がつく傾向があるからだ。

 こんなレアなライトニング銃身長4インチモデルこそ「マニアック」の企画にふさわしい。今回の企画では300挺の限定生産で「マニアック300」となるそうだが。

 

▲現存する実銃の銃身長4インチが見事に再現されている。銃身とエジェクターチューブが、ほぼ同じ長さとなる外観は、ちょうどコルトSAAの銃身長4-3/4インチモデルを連想させる。

 

▲銃身上にある社名と会社の所在地を示すアドレス刻印も再現されている。

 

 この4インチモデルの製品仕様は、ライトニングモデルガンでは初となる「ABSカスタム」で発売される。ABSカスタムは、SAAモデルガンではお馴染みだが、銃身とシリンダーの材質がABS樹脂で、フレームがヘビーウエイト樹脂という異なる材質を組み合わせたものだ。ABS樹脂の艶のある黒色と、ヘビーウエイト樹脂のややグレーがかった色のコントラストが、使い込まれてケースハードンの色合いが退色した実銃を彷彿とさせる。

 

▲艶のある黒い銃身とシリンダーに、灰色がかったフレームの組み合わせがABSカスタムの特徴だ。

 

 もちろんヘビーウエイト樹脂はユーザーによってお好みの色合いにブルーイングできる。実銃のモデル1877はフレームがケースハードンと呼ばれる焼き入れ処理により美しいまだら模様を発色しており、他のパーツはブルー仕上げとなっているが、フレームをブルーイングでケースハードン調の仕上げにしたり、磨き込んでポリッシュシルバーにしたりするなどのお好み色合いに仕上げ直すことが可能だ。なお、ケースハードン調のブルーイングのやり方は、ハートフォードの公式Webサイトの「HW(ヘビーウエイト)フレームのケースハードン ドレスアップ講座」で詳しく紹介されている。

 

▲ハートフォードが製品に採用しているヘビーウエイト樹脂は、特にブルーイングの発色の良いカルプ2211Bを使用。徹底的に磨き込んでブルー液でうまく染め上げると、信じられないほど美しいブルーに仕上がる。

 

 もちろんハートフォードのライトニングは快調発火が自慢だから、7mmキャップ火薬を使ってバンバン撃っても楽しめる。
 今回の生産数は300挺の限定。5月中旬の発売予定だ。ライトニングモデルガンは人気商品なので、欲しい方は今からハートフォード東京店へ予約しておくと良いだろう。

 

 

ハートフォード

コルトM1877ライトニング 4インチ ABSカスタム

 

全長:216mm

重量:約494g(カートリッジ込)

仕様:7mmキャップ火薬使用発火式モデルガン
発売時期:5月中旬 価格:¥42,350(税込:予価)

お問い合わせ先:ハートフォード

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

Text by トルネード吉田

 

Gun Pro Web 2025年5月号

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

RELATED ARTICLE 関連記事